こんにちは。シーアです。(@seer1118b)
投資信託を、銀行や証券会社間で「移管」できるってご存知ですか?
例えば…
- いろんな証券会社でバラバラと投資信託を保有しているのを、ややこしいからひとつにしたい!
- ポイントが貯まる証券会社にまとめたい。
- 買付手数料のかからない(ノーロード)証券会社で一本化したい。
こんなお悩みは、投資信託を「移管」することで解消できますよ。
もちろん、保有している投信をいったん売却して、新たな証券会社で買い直すことも可能です。
- 売却して買い直す or 投資信託を移管する どっちがお得?
- 移管するメリット・デメリット
- 移管するために手数料はかかる?
- 移管手続きを3ステップで解説
ここでは、一般・特定口座間での投信移管について書いています。
- NISA口座 → 一般・特定口座への移管 …可能
- 一般・特定口座 → NISA口座への移管 …不可
投資信託を移す2つの方法 〜買い直しと移管〜
投資信託を移すには、ふたつの方法があります。
- 保有している投信を売却して、新しい証券会社で買い直す
- 「ほふり」を利用して投資信託を移管する
保有している投信を売却して、新しい証券会社で買い直す
一つ目の方法は、誰でも思いつく、一番シンプルな方法ですね。
保有している投資信託を売却して、その資金を新しい証券会社に移し、そちらで同じ(または同系列の)投資信託を改めて買い付けます。
- 簡単、シンプルでわかりやすい。
- 買い付けるだけなので時間がかからない。
- 値上がりしている場合は、同じ口数が買い付けられないことがある。
- 利益確定をすることになり、売却益に税金(20.315%)がかかる。
「ほふり」を利用して投資信託を移管する
もうひとつは、保有している投信を売却しないで、別の金融機関に移管させる方法です。
「ほふり」とは、「証券保管振替機構」の略です。
株式や投信を、金融機関の間で異動できる制度を整えている機関です。
- 売却しないので、税金がかからない。
- 投資信託の口数をそのまま移管できる。
- 1投信あたり3000円(税別)の手数料がかかる。
- 移管に2週間ほど時間がかかる。
結局どっちがいいの? シミュレーションしてみよう
まずは、保有している投信の、評価額を確認してください。
値上がりしている場合、損益がプラスになっているので、ざっくり20%分を税金と考えます。
- A投信の購入時価格 30万円
- A投信の現在の評価額 35万円
- 差額 +5万円
- 売却した場合の税額 5万円×0.2=1万円
- 実際の売却益 4万円
売却した場合、税金で1万円も持って行かれてしまいます。
それに、購入時より値上がりしているので、同じ金額で買い付けても、同じ口数は買えません。
ほふり経由の移管にかかる手数料は、3000円(税別)なので、そちらのほうがお得です。
「この機会に売ってしまおう」「差額はたいしたことないし、さっさと乗り換えてしまいたい」というのもひとつです。
ですが、これからも保有し続けたい銘柄で、税額より手数料のほうが安くつくなら、ほふり経由の移管をオススメします!
移管するときの注意点
まず、移管しようとしている投資信託が、旧・新どちらの証券会社でも取扱があるかどうかが重要です。
当然のことですが、旧証券会社では取り扱えても、移管先の証券会社に存在しない投信なら、移管はできません。
例えば、私が保有している「セゾン投信」は、直販型の投資信託です。
もちろん、他の証券会社では販売していないので、移管はできません。
移管手続きの手順を3ステップで解説!
移管の手続きは、実は、思いのほか簡単です。
- 移管元の金融機関に「投資信託を移管したい」と伝える。
- 2〜3日後、「投資信託振替依頼書」が送られてくる。
- 記入して返送すれば、2週間くらいで完了!
移管元が大手メガバンクなどの場合、営業担当がついていて、移管を渋ったりするケースもあるそうです。
投資信託の選び方5か条!おすすめファンドを当てにしないで、自分で調べてネットで買おう。でも書きましたが、銀行の営業マンは、売りたい投信を売るだけなので、あまり参考にしないほうがいいと思います…。
バシッと「移管します」と言い切るのがいちばんですが、性格的に難しい方は、移管先に申し出てもOKです。同様の処理が可能です。
まとめ|手数料と税額の比較で、どちらがおトクかが決まる!
「ほふり経由での移管」または「売却して新たに買い付け」のどちらを選ぶかは、保有している投資信託の価格や、税額をもとに考えましょう。
- 「税額 > 手数料」 …ほふり経由で移管するのがオススメ!
- 「手数料 > 税額」 …売却して買い直すのがオススメ!