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シーア
よくばりブロガー
夫・男子ふたり・犬と暮らすワーキングマザー。やりたいことは何でもやる、好奇心旺盛なタイプ。
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「応援してほしい」に込められた願い。不登校だった長男と歩んできた道のり

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当ブログでは、何度か長男の不登校について綴ってきました。

ブログ開設当初は小学生だった長男も、19歳の専門学校生になりました。(2025年現在)

シーア

小学生の時は、運動が好きな明るい男の子だったんだけど…

子どもが不登校になると、親はあたたかく見守り、家にいることを許し、本人が外に出る気になるまで待つ…というのがよくおすすめされる行動かと思います。

でも、親も人間なので、そんな毎日に不安を感じることもあるはず。未来が見えないと感じることもあるでしょう。

そこで、最初に不登校になってから7年が経った長男の様子をお伝えし、不登校の子どものその後を知っていただけたらと思います。

まだ発展途上で、必ずしも明るい話ではありませんが、リアルをお伝えできればと思います。

CONTENTS

中学1年の夏、不登校になった息子

長男は、中学1年生の夏休み明け頃から不登校になり、中学校3年間ほとんど学校には通いませんでした。

不登校になった理由は、彼自身にもわかっていないのかもしれません。

のちに、本人の口から「実際サボりだったと思う」と言われました。でも、学校でいじめられていたわけでもないし、友達もいたし、なぜサボりたくなったのか、そのサボりが卒業まで長く続いたのか、いまだに理解できていません。

シーア

勉強が極端に苦手だから、それもあるのかな…。

ライト

気持ちをうまく言葉にできないのかもしれないね。

中学校は義務教育なので、登校していなくても卒業はできます。結局、卒業式にも出席しないまま卒業しました。

そして、進学先は通信制高校を選びました。

「好き」をきっかけに選んだ通信制高校

通信制高校を選んだ理由のひとつは、「eスポーツコース」という、プロゲーマーを目指すコースがあったから。ゲームが好きな彼にとって、そこには興味とやりがいを感じたようです。

「中等部」として、プレスクール的な中学生向けのeスポーツ&プログラミングコースにも通い、「ここなら行けるかも」と進学を決めました。

eスポーツコースは、通常の通信制高校のカリキュラムとは別扱いのオプションのようなもので、週2回の登校日があります。
フォートナイトかリーグ・オブ・レジェンドのどちらかを選択して、自分の好きなゲームを追求するだけでなく、英会話やプログラミングなどもあります。

長男は、最初の1年はきちんと通っていましたが、徐々にサボるようになっていきました。理由は、端的に言うとフォートナイトに飽きて別のゲームが好きになったこと、eスポーツでプロになろうという意志がなくなって、単に趣味としてのゲームでいいやと思うようになったこと…のようです。

シーア

自分がやりたいって言ったから通い始めたのに…飽きるの早くない!?

子どもの思考の中では筋が通っているのかもしれませんが、個人的には「それが目的で入学したのに…」という気持ちになりました。

実際には、そのコースには同じように不登校だった子が多く集まっていて、思っていたような”本気のプロゲーマー育成”とは違うゆるい雰囲気だったのも、合わなかった要因かもしれません。

ただ、eスポーツコースをやめたとしても、高校卒業資格が取れる通信課程は変わらず続けるとのことで、高校中退のような形にはならずにすみました。

通信制高校での学びとアルバイト、そして卒業

通信制高校では、自宅で映像授業を見て課題をこなし、レポートを提出する形式で学んでいました。年に数回スクーリングがあり、登校する必要がありますが、それ以外はほぼフルリモートです。

私は、長男に「アルバイトをしなさい」と言いました。親以外の大人と触れ合う機会を持ってほしかったからです。

中学時代に、親のクレカを勝手に使ってゲームに課金したことがあったので、自分でお金を稼ぐことの大変さを実感してほしい、という思いもありました。

通信制ということで時間に融通がきくため、スーパーの早朝の品出しのアルバイトをはじめました。

シーア

意外とアルバイトはサボらずちゃんと行ってたよ。

店長などの社員さん、主婦のパートさんにかわいがられ、変なお客さんの愚痴を言いつつもそれなりにやりがいを感じていたようです。自分のお金で欲しいものが変えるようになったことも彼にとってメリットになりました。

専門学校に進学した今も、シフトはかなり減らしていますが、一応続けています。

一方で、通信制高校での勉強は、最初は頑張っていたものの、次第にやる気を失っていきました。集中力が続かず、レポートも進まず、提出期限に遅れたり、点数が低くなっていきました。

通信制高校の「卒業資格を得るための学習」のみに絞って継続し、なんとか無事に卒業しました。

友達をきっかけに選んだ専門学校

高校卒業後、彼はIT系の専門学校へ進学することを決めました。

きっかけは、オンラインゲームで知り合った友達がその学校に行くと聞いたこと。でも、その友達は違うコースで、同じ学校に進学してもさほど一緒に学べるわけではないようです。

家から学校までの距離が遠いことも、懸念事項でした。自宅は大阪ですが、その学校は京都にあります。もちろん、普通の専門学校なので通学するスタイルです。

シーア

毎日、大阪から京都へ通うのは大変じゃない?

ライト

中学校から今まで、僕の散歩かバイトくらいしか家を出なかったのにね。

長男が興味を持ったのは、「ホワイトハッカー」という、情報セキュリティやウイルス対策などを学ぶコース。

きっかけには、次男がゲームアカウントを不正に使ったり、チートをしていたので(親としては、それも頭を悩ませたけれど…また別の話)長男もその被害を受けた経験があり、強い意志と使命感を持ったようです。

でも、大阪でも同様のことが学べる専門学校があるのではないか? もし通うのが難しくなりそうなら、通信制の大学という選択肢もあるのでは? 友達が行くからと言って、本当にそれでいいの?

このようなことは何度も伝えましたが…彼の意志は固く、進学を決めました。

不安定な気持ちと揺れる決意

専門学校は、AO入学(推薦入学)が主流です。学力の試験はなく面接とエントリーシートで、早期に出願すると10月くらいには合格が決まります。

長男も高校3年生の10月頃には、専門学校に合格していました。その後数ヶ月は、進路を決めて安心して過ごせていたようですが、そのうち「自分には無理かも」「コースを変えられないかな」と不安を口にすることもありました。

シーア

マリッジブルーみたいなもの?

IT系なので、数学や英語の勉強も必要になります。それはわかっていて選んだけれど、今になって不安になってきた…ということみたいです。

中学校や高校の勉強は、習っているものだ、知っていて当たり前だとされるでしょう。でもそれは、別のコースだったとしてもきっと同じことです。

私は、「もう自分で決めたことなんだから。やってみないと分からないよ」と背中を押しました。

中学校の不登校、通信制高校への進学…これまでの経験から、彼には「逃げ癖」がついていると感じていました。

できないことを嫌うのは、傷つくのが怖いから。
どうせやっても無駄だと諦めたほうが、傷つかなくて済む。
だから、挑戦しないことを正当化するために、やらなくていい理由をつくろうとする。
多分、自信がないから、失敗を受け入れることができないし、気持ちを保つのが難しいのだろうと思います。

不登校気味の専門学校2年生

2024年4月に専門学校へ入学し、現在は2年生になりました。今も休みがちで、出席率は7割を切っています。

シーア

今日もまさに学校に行かずに部屋で寝てるよ…。

単位を落としそうになったときの救済策として補習がありますが、出席率が一定の基準に満たないと補習を受けることができないんです。

1年生でも取れなかった単位があると聞いています。学期末に補習に行っていた様子も見ていました。

本人も「頑張って出席しなくてはいけない」思ってはいるものの、「しんどい」「起きられない」と言って、週4日の授業のうち2〜3日は休んでいます。

「普通に生きてほしい」と思う親心

専門学校生も、大学生も、毎日サボらずに行っている人もいるとは思いますが、実際みんな多少なりともサボっていると思います。それでも、程度の差はあれ、自分でコントロールして卒業までこぎつける人がほとんどでしょう。

ですが、ここまで学校に行けないなんてことがあるとは…正直なところ信じられない気持ちです。

ライト

自分で行きたいと思って選んだ進学先なのにね…。

彼自身も、やる気を持って決めた進学だったはずなのに、思うように学校に通えない自分に、誰よりもふがいなさや情けなさを感じているのではないでしょうか。

私も、朝起こすときには「今日も行かないんだろうな…」と毎回落ち込むし、心が疲れてしまうときがあります。

本当は、通信制高校を卒業して、専門学校に通って、「ようやく前向きに歩き出せた、これで大丈夫だ」と言える未来を信じていました。でも、まだそんなふうには思えていません。

「応援してほしい」と言われた日

彼が専門学校1年生のある日、学校に行けないことが続いていたときに言われた言葉があります。

長男

応援してほしい。

そのとき、私はイライラしていたこともあって、こう言ってしまったんです。

シーア

応援したいよ。でも、頑張ってなかったら応援できない。
もっと頑張ってほしい。応援したいって思わせてほしい。

「応援してほしい」という彼の言葉は、とても曖昧で、でもきっと彼なりに精一杯伝えた思いだった。

学校に行けても行けなくても、頑張っていてもいなくても、ただその存在を受け止めて、応援してほしい。

でも、親として彼がずっとこのままでいいとはどうしても思えません。私自身も、「学校に行ってほしい」「普通に生活してほしい」という気持ちが捨てきれません。

ただ、今になって、あのときの切実な長男の様子を思い返すと、素直に「わかった」と言ってあげればよかった…と後悔しています。

おわりに

希望は捨てず、でも重荷になりすぎず、ちょうどいい距離感で見守るのは、私にとってとても難しいことです。

楽しく学生生活を過ごしてほしいし、そのためにできることは惜しまず支援してきたつもりですが、かえってプレッシャーになっているのかな。

親としての理想や願いと、現実の狭間で揺れる気持ちは、ずっと続いていくのかもしれません。

4年制の専門学校なので、入学時は4年で卒業してほしいと思っていましたが、4年で卒業できなくても、5年かかってもいい。

彼がいつか自分なりのペースで、自分の人生を歩んでくれることをずっと願っています。

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シーア

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