崖っぷちシーアのサバイバルチャレンジ

転んでもタダでは起きない!節約と投資でどん底から這い上がります。陸マイラー志望。

「専業主婦は2億円損をする」を読んで。

こんにちは。シーアです。(@seer_1118)今日は、本の感想を書きたいと思います。

期間限定でKindle版が無料ダウンロード可能 ※2018/1/9終了

「専業主婦は2億円損をする」というタイトル、実に刺激的ですね。著者の方のツイートで、この本の存在を知りました。

無料だから読んだ、という方は多くなりそうです。私もそのひとりなので、何も言えませんが、読んでいないのにタイトルだけでわかった気になっている人がいるから、無料ダウンロードに踏み切ったとのことです。

※2018年1月9日22:00までの期間限定無料お試し版です。2018年1月9日までにダウンロードしたお試し版は、2018年2月9日までご利用できます。2018年2月10日以降はご利用できなくなります。キャンペーン期間終了後もお楽しみいただくには、通常版(有料)をご利用ください。/amazon商品ページより引用

日本の女性の人生を大きく変えるのは、「結婚」ではなく「出産」

今の日本では、男女平等に教育を受けてきています。就職活動では、若干男女差別を感じることもあるかもしれませんが、それも昔よりは薄れてきています。田舎ではまだまだ「結婚・出産が女の幸せ」という固定観念があるようですが、それも徐々になくなりつつあります(ていうか、早くなくなってほしい)。

そんな日本ですが、男女格差の大きさを示す「ジェンダーギャップ指数」では、世界最低クラスの111位。もはや先進国ではありません。その原因となるのが、「経済」と「政治」です。

  • 政治家・国会議員に女性の割合が少ない
  • 会社経営者・役員クラスに女性の割合が少ない
  • 正規(正社員)と非正規(契約社員・パート)の給与格差

3つ目の「正規と非正規の給与格差」は、最も私たちの生活に身近です。子どもを産んだ途端に、女性を取り巻く環境が大きく変わります。仕事と育児の両立が出来ず(または、やる前からできないと判断して)仕事を辞める女性もいます。自分の意志ではなく、暗に退職を勧められる人もいます。

子どものために仕事を辞めたり、制限されたりすることが、「良妻賢母」の名のもとに、正当化される社会だからです。逆に言えば、男性が父親として、子育てに関わったり免除されている社会だとも言えるでしょう。

専業主婦になりたくてなった人も、自分の生活に満足していない

本人の意志だけでなく、やむを得ない理由があった方、環境が整わず仕事が続けられなかった方も含めて、専業主婦の方を責める意図の本ではありません。日本には、配偶者控除や、専業主婦に有利な税制度があることも、その選択を後押しをしてしまっているのが事実ですから。(でも、そのうちなくなっていくでしょう)

でも、社会がものすごい勢いで変わる中で、「働いて稼ぐ」という大きな人的資本を自ら放棄して、「一生養ってもらう」という人生設計は、無理が生じてきています。

実際に、家庭生活に満足している女性の割合は、日本はたった46%です。共働きが当たり前のアメリカやイギリスでは7割程度です。

別のアンケートで、専業主婦になりたい・憧れると応えている女性は3割もいました。でも、憧れの専業主婦になった女の子も、自分の生活を幸せだとは感じられていないのです。

家事をお金に換算するのは間違い

最も共感したのは、専業主婦の行う家事労働に、値段をつけるのは愛を失うきっかけになりうるという点です。例として、プレゼントとして3万円の指輪をもらったら嬉しいけど、現金3万円だと腹が立つのはなぜか、ということが書かれています。それは、プライスレスな愛を、プライサブル(値段が付けられるもの)にしてしまっているからです。

夫が仕事に専念できているのは、家で家事や育児をしてくれている妻あってのことですから、専業主婦の方が「家事・育児も立派な仕事なんだ」という主張は正しいのかもしれません。

ですが、家事を仕事のように「時給2000円」などと値段をつけることで、プライスレスだったはずのものをプライサブルにしてしまいます。それって、家政婦と同じですよね。夫と対等の関係になったようで、実は夫に雇われている身分のままなのです。

夫婦が対等にあろうとすれば、プライスレスな愛に値段をつけるのではなく、それとは別に妻も自立して収入を得ている必要があります。妻に収入がないと、プライスレスなはずの関係が、プライサブルになってしまうのです。

良妻賢母でなくてもいい

日本では、少子化によって、子育ては失敗できないプロジェクトになりました。そして、そのプロジェクトの責任は、母親だとする価値観が強いのです。父親もいるのに、そちらはあまり責任を問われません。ふたりの子どもなのに!

母親の役割を放棄することは絶対に許されず、その風潮は、以前よりもずっと強いのに、仕事は出産前のようにバリバリ…なんて絶対無理ですよね。

ですが、母親だけが育児をするというのは、別に当たり前でもなんでもなく、近代のサラリーマン家庭から普及したものです。それに、様々な研究から、子どもは親の影響よりも、同世代の子ども同士の影響を大きく受けるということが分かってきました。

私の場合…出産したあとのほうが仕事の楽しさがわかった

私は、今でこそ仕事が好きですが、もともとは、そんなに仕事が好きなわけではありませんでした。23歳で出産したので、社会人経験が浅く、仕事の楽しさを知るには時間が足りなさすぎました。

でも、それがかえってよかったのかもしれません。なまじ経験がなかったために、過去のキャリアにしがみついたりせず、育休から復帰時も「残業はできませんが、新人のつもりで何でもやります!」と言えました。

たいした実績がないので、いい意味で期待されず、気楽でした。「自分はこんなはずじゃなかった」というギャップもありませんでした。だって、仕事人生が1年くらいしかない中で、評価された時期なんてなかったから。

産休が明けて、復帰した当初は時短勤務でした。次男が4歳のとき、時短を解除してフルタイムになりました。会社的にも、残業制限をしていく方向であることから、無理な長時間勤務をすることなく両立できています。

両立の鍵は、周りの理解とサポート

私が両立できたのは、ふたつのラッキーがあったおかげです。

  • 上司や会社の理解があり、やりがいのある仕事を任せてもらえたこと
  • 実家が同じ市内のため、緊急時にサポートしてもらえたこと(月1回程度)

マミートラックという言葉がありますが、私の会社は、私が産休第1号だったので、そんな器用な仕事の割り振り方はできませんでした。その代わり、私が「残業はしません」と主張したことには素直に了承してくれ、勤務時間内でできる仕事を与えてくれました。

次男の産休復帰から1年後、大口の顧客の担当を任せてもらえました。その際も「自分は時短だということを顧客に言ってもいい。勤務時間内にやり取りするということでコントロールして」と、裁量を与えてもらえました。

その後も、私が自分で思う以上に役割を与えてもらえています。仕事のやりがいも、楽しさも、上司や会社のおかげで、どんどん増しているので、より一層恩返しをしなくちゃって思えます。

また、子どもが小さいうちは、病気をしがちなので、実家の母が来てくれたりサポートしてくれるのもありがたかったです。といっても我が子たちは体が強いタイプみたいなので、そう毎日ではなかったですけどね。私個人的にも、実家に丸投げするのは好きではないので、自分も会社を休んだり、夫にも頼んだりしました。

疑問点や反論、違和感のあったところ

ここからは、著者の意見や前提に異論があるところです。

専業主婦は必ずしも2億円も損しない

大学を卒業した女性が、定年まで仕事を続けた場合の、平均的な生涯収入は2億1800万円だそうですが、それって妥当な平均値なのでしょうか。

非正規の人はこの平均に含まれていなさそうですし、少なくとも40年前に就職してから定年まで働き続けられた女性は、ごく一部の限られたスーパーウーマンです。能力が高く、環境に恵まれた人たちの集合体のはず。結婚をしなかった人もいるでしょうし、子どもがいたとしても、きっと実家のサポートを存分に受けた人たちでしょう。

男性は、そんな特別恵まれた、有能な人でなくても、当たり前に働き続けてきたはずです。スーパーウーマンたちの平均年収を取り上げて、「だから専業主婦は2億円も損をしています」と言われても「いや、私が働いたとしてもそんなに稼げないよ」って思います。

だって、2億1800万円÷40年=年収545万円ですよ? 新卒の初任給時代も含めてですし、産休・育休中は給与がないのに、そんなに稼げますか? それとも、40代・50代になったら、その期間のマイナスを補って余りあるくらい昇給できるんですか? いや~、無理でしょ。

幸福度がMAXになる年収は800万円。本当に目指せる?

年収と幸福度の関係を示したデータでは、幸福度のMAXは年収800万円だそうです。800万円が850万円になっても、1000万円になっても、個人が感じる幸福度はたいして上がらないとのことです。

著者は「年収800万円は十分目指せる」としていますが、私の個人的な感覚では、年収800万円はめちゃくちゃ遠いです。私は一度も会社を辞めたり転職せず働き続けていますが、半分以下の年収です。夫も似たり寄ったり。 

これは大人1人分の話なので、子どもがいる家庭では世帯年収1500万円と言われています。マジで? 全然無理なんですけど。ふたり合わせてようやく800万円超えられるかなってレベルですよ。

夫の収入だけに頼り切るのは危険

過去記事でも書いてきたとおり、夫は借金を長年隠していました。完全に信用していて、そういう人じゃないと思っていたけど、実際はそうではありませんでした。

まあ、これは我が家の事情なので、本には関係ないですけど、こういうケースもあるので、専業主婦になって、自分で稼ぐ手段を放棄してしまうことは、リスクがあると言わざるを得ません。

借金ではなくても、夫が急に病気になったり、働けなくなったり、離婚したりするかもしれません。絶対にないと言いきれる人はいないはずです。その時、圧倒的に不利になるのは女性の方です。何らかの自立できる手段は持っておくべきです。

スペシャリストになれる人ばかりじゃない

著者は、自分だけのスペシャルな能力を見つけて、ゼネラリストではなくスペシャリストになれと説いています。そのためには、転職を繰り返してもいいし、フリーランスになってもいいと。

しかし、好きなこと・得意なことを、仕事にできるくらい専門化できる人は、そう多くはありません。そんなに万人におすすめできるものでしょうか。

好きなことだけではなく、自己プロデュース力や、売り込みできる営業力のある、オールマイティな人でないとなかなかできません。自分の得意なことだけをやっていては、自営業は立ち行かないでしょう。

ひらがなの使い方が気になる

本題とは関係ないですが、読んでいてめちゃくちゃ気になったところを言わせて下さい。この筆者の文章は、ひらがなの使い方に違和感がありました。文章中にひらがなを効果的に混ぜるのは、読みやすくなる効果がありますが、ひらがなを多用しすぎていて、かえって読みにくいと感じます。

「はたらく」「かくじつに」「けっきょく」「じつは」「けんめいに」「かんぜんに」など。一般的に、そこはひらがなじゃないだろ、と一度思ってしまったら、気になって気になって…

皆さん気になりませんでしたか? 私だけですかね…。

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